NPO法人 女子硬式野球サムライが「SAMURAI GIRLS BASEBALL FESTA 2015」を開催しました!
最終更新日:2019年1月25日
平成27年12月20日、特定非営利活動法人女子硬式野球サムライが、今年で3回目となる「SAMURAI GIRLS BASEBALL FESTA(以下『サムフェス』)」を開催しました。
サムフェスとは、女子硬式野球サムライが行う野球教室のことで、野球経験者でも初心者でも参加できます。これまでに女子だけが参加できるもの、男女関係なく、子どもが参加できるものなど、3年前から毎年1回開催しています。
今回は、野球が大好きな女子を対象とし、富士見高校のグラウンドで開催されました。
受付で確認すると、40人を超える方の参加がありました。年齢層は8歳から40歳代、場所は市内だけにとどまらず、なんと山梨県や長野県からいらっしゃった方も!
午前中は、4チームに分かれてノックやキャッチボール等の練習を行い、午後はトーナメント形式で試合を行いました。大まかには、以下のようなスケジュールです。
時間 | 内容 | ||
---|---|---|---|
午前 | 10時 | 開会式 あいさつ | |
選手宣誓 | |||
10時10分 | ウオーミングアップ ノック、バッティング、ティーバッティング等 | サムライの選手 参加者 | |
講座 「女性アスリート特有の障害と身体構造」 | トレーナー梅林遼太氏(講師) 参加者の保護者 | ||
午後 | 12時15分 | 昼食 | |
1時15分 | 試合 | ||
3時30分 | 閉会式 |
閉会式では、試合で優勝したチームにサムライのステッカーが、参加者全員の中からじゃんけんで勝った人にサムライのキャップがプレゼントされました。
また、参加者全員にお土産も渡されました。始まりから終わりまで、選手が参加者の皆さんに明るく話しかけている様子が見られ、たくさんの笑顔であふれた1日となりました。
さて、今回は、このサムフェスだからこそ見ることができたサムライの魅力を、たくさんある中から3点厳選して紹介します。
サムライの魅力!
1.女性アスリートならではのケア
2.選手の人柄
3.野球を好きな人が、誰でも参加できる機会として
では、さっそく見ていきましょう。
1.女性アスリートならではのケア
今回は、午前に参加者の親御さんを対象として、「女性アスリート特有の障害と身体構造」と題して、サムライのトレーナーである梅林遼太氏から講座がありました。
内容は、女性ホルモンに関わる体の不調や病気、女性の身体構造が引き起こしやすい怪我についてで、梅林氏からわかりやすく説明がされました。
運動量が膨大な女性アスリートは、その身体構造を考慮することで、アスリートとしても、女性としても将来を見据えて活動できることを学びました。
このような学びの場があることで、女性アスリートとしての活躍を助けることができます。
2.選手の人柄
試合で真剣な姿を見せている選手の皆さんですが、その姿勢はイベントでも常に変わりません。野球が本当に大好きだ~!という気持ちが伝わってきます。その気持ちを参加者に伝播させるかのように、選手は参加者に積極的に声かけをし、選手一人ひとりの人柄が、参加者に楽しんでもらえる雰囲気をつくりだしていました。
ここは、午前のキャッチボールの部です。コーチをする選手の一人、千葉選手。キャッチボールを行う前に、ボールの握り方から指導します。
ここで光っていた、千葉選手の個別指導。小学生の女の子には、手が小さくボールが握りづらいことを考慮してアドバイスするなど、優しい言葉をかけていました。また、ボールを投げる際の「相手が取りやすい位置に投げよう!」との言葉も印象的でした。
緑チームのリーダー「いしちゃん」こと石川選手は、選手や参加者全員の前で自分のお笑いネタを披露するムードメーカーです。
お昼休みは、いしちゃんのお笑いステージが大好評でした!午後の試合の中でも「ヒットを打った人を、全員で褒めよう!」と、チームに呼び掛けるなど、その持ち前の明るさでみんなを引っ張っていました。
青チームのリーダーをしていた「かっちゃん」こと齋藤選手。試合では、打順の1番打者を引き受け、切り込み隊長としても活躍します。
青チームの攻撃でなかなかヒットが出なかったとき、齋藤選手はチーム内の打者に声をかけ続けました。
「ゴロだと思っても最後まで走ろう!」「セーフの可能性があるよ!」その声は、参加者にも届いたようで、ベースに向かって一生懸命走る姿が印象的でした。
3.野球を好きな人が、誰でも参加できる機会として
魅力がいっぱい詰まったこのサムフェスは、今回の参加資格を「野球が大好きな女子」としました。クラブチームに所属している方はもちろんのこと、そうでない方も野球を心から楽しんでいました。
参加者のお一人、「野球経験者ではないけど、野球が大好きで参加しました!」という阪田香織さんにお話を伺いました。
阪田さんは、普段からよくプロ野球を観るそうです。先日、とあるイベントでサムライの六角監督と、他のチームの女子硬式野球チーム「アサヒトラスト」の志村選手と話したことが、サムフェスに参加するきっかけとなったそうです。
今日は東京都内から、約1時間かけてかけつけたそうです。昼食が終わった際に、サムライの魅力をお伺いしました。
「魅力は、皆さん明るくて、若い力を間近に感じられるところです。元気をもらえて、とてもいいですね。」
サムフェスの最後には、恒例のジャンケン大会がありました。賞品のサムライキャップを見事獲得した阪田さん、素敵な経験になったことと思います。
そして、サムライの選手の中にも、サムフェスに参加してからメンバーになった方がいます。
キャッチャーと外野手を担う阿部史花選手。サムライの選手となる2年前のサムフェスに参加しました。当時、北海道札幌市で軟式野球をしていた大学生の阿部選手は、「大学卒業後、強いチームで野球がしたい」と思い、北海道を拠点とする女子硬式野球チーム「ホーネッツ・レディース」の金(こん)選手に相談。そのとき、サムライを紹介されてサムフェスに参加しました。
参加者としての2年前のサムフェスから、選手として参加する今年のサムフェス。両方の立場を経験されている阿部選手に、今年のサムフェスでどのようなことに気を付けているか伺いました。
「大学生当時は、軟式をやっていたので、硬式の感覚を教えてもらえたことが大きかったと思っています。今回は小さい子が多かったので、基本的なことを中心に、何回も繰り返して意識づけすることを大切にしています。コミュニケーションをとってもいます。」
―――サムライに入ることができ、どのように感じていらっしゃいますか。
「トレーナー、チーム、選手など環境に恵まれて感謝しています。サムライで野球ができてよかったです。」
現在は、理学療法士として仕事をしながら、休日にサムライの一員として、活動を続けています。
このように、仕事をこなしながらサムライの活動で輝いている選手が多くいます。
午後の試合は、2チームずつが当たるトーナメント制で、毎年恒例の「お助けカード」もありました!
お助けカードでは、矢尾理事長、六角監督、富士見高校生がヒットを打って大活躍!
みんな大いに盛り上がりました。
代打 矢尾理事長
毎回大人気の矢尾理事長!
優勝は、いしちゃん率いる緑チームでした。
1位の緑チームはグラウンドを1塁までダッシュ、2位の黄色チームは2塁までダッシュ…そして4位の青チームはホームベースまでの1周ダッシュでした。勝ったチームも負けたチームも必ずダッシュはするという、最後のごほうびでした。
皆さんの輝く笑顔が、このサムフェスの楽しさを物語っていました。
最後は、今年度から監督に就任した六角氏のあいさつで締めくくられました。
サムフェスの終了後、矢尾理事長、村山キャプテンと六角監督にお話を伺いました。
―――今回のサムフェスはいかがでしたか。
矢尾理事長
「ずっと変わらないことは、選手の目の輝きです。今回も参加者、そして選手からたくさんの元気をもらうことができました。
選手に対して思ったことを正直に言うようにしたり、目を見て話すようにしたりしています。それぞれの個性を考えながら、小さなことでもアドバイスできればと思っています。」
村山キャプテン
「女子野球選手が集まるいい機会になっていると思います。野球が好きな人が集まっているので、とてもやりがいがあります。」
六角監督
「楽しかったです。3回、サムフェスを始めて3年目、だんだんと女子硬式野球の人口が増えてきたという印象です。」
―――今後のサムフェスや、サムライの活動はどのようにしていきたいですか。
矢尾理事長
「女子硬式野球をもっと普及させたいという気持ちは、設立当初からずっと変わっていません。今後は、活動の環境を整え、女子硬式野球を普及するためのこのようなイベントを継続して行っていきたいと思います。」
村山キャプテン
「今回の参加者の中に、いつもグラウンドを借りて試合をさせていただいている相手チームのメンバーがいたり、2年前の初回から毎回参加してくれている子がいたりと、輪が広がっているように感じます。女子硬式野球界自体も、広がりが見えてきています。私たちも継続してやっていきたいと思っています。」
六角監督
「サムフェスは女子選手が交流できるいい機会だと思っています。野球が好きな子が、仲間意識を持ってできるこのイベントは継続してやっていきたいです。」
皆さん、ありがとうございました!
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