平成28年度水子貝塚公園の第1号復元住居修理作業完成までの記録
最終更新日:2019年1月25日
水子貝塚公園内にある5棟の復元竪穴住居の内、1号住居の修理を平成29年(2017年)1月から3月上旬にかけて実施。その概要をお知らせします。また、2月18日には茅葺きの見学会を実施しました。
工事場所はこちらです。
工事期間:平成28年12月12日~平成29年3月10日
1号住居は、平成18年11月に茅葺屋根の葺き替え作業を行いました。木組みは平成5年水子貝塚公園オープンの前年に建てられて以来、24年ぶりに木組みも含めた全面的な修理工事に至っています。
解体前の旧1号住居
旧1号住居入口
茅の撤去風景
1号住居の旧木組み
以前の古い住居が解体され、発掘したような状況の竪穴住居が現れました
主柱のクリの地中に入る部分を防腐処理で焼きます。
垂木で地中に入るところは銅板を巻きます。
現場で柱を調整していきます
主柱の組立て状況
主柱に桁、梁をわたします
垂木の木組み状況
木組み上部構造
木組み終了状況
茅搬入
茅葺き作業
一般的に茅(カヤ)とは、植物名ではなくススキやヨシなどの草類を屋根材として使用する場合の総称で、茅葺き屋根とは、ススキや葦、麦カラなどを材料として葺かれた屋根をさします。この復元住居ではヤマガヤを100%使用し、茅葺き職人によって組み上げられます。
軒葺き軒は、雨が降った際に上から流れてくる水が集まるため、水はけに気を使う箇所です
軒の厚みで屋根全体の厚みや勾配がきまります
この住居では1束が7~10キログラムのものを420束使用します
表面から5~10センチメートルくらいしか水は入りません。その位で水が下へ落ちる勾配で葺きます
材料は、ヤマガヤ(すすき)が100パーセント用いられています。20年前後もちます
オシホコ作業風景
住居内部
平成29年2月18日(土曜日)に茅葺き状況の見学会を実施しました。前日の春一番から一転、北風が吹く寒い日となりましたが、90人近い方の熱心な見学がありました。
2月18日の復元住居見学会
公園利用の方を含め90人余の参加がありました
現場監督からクリの原木の説明
茅葺きの監督からはススキの説明
束の数や茅の重さ、部材や茅の採集場所など子どもたちも興味をもってききいっていました
初めてススキの束にさわったかな
茅葺き6日目
茅葺き9日目
茅葺き9日目
棟を押さえる杉皮葺き
仕上げの段階です
茅葺き11日目
第1号復元住居完成景観(南東部より)
1号復元住居解説版
1号復元住居出入口部
寒い中、大勢見学会に参加していただきありがとうございました。
そして、新しく家を建て替えていただきありがとうございます。
お問合せ
水子貝塚資料館
ムサビー
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